2016.01.07
「ものづくり補助金」(正式名称:平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」)には申請できない事業主があります。
申請書類を作ってから当てはまらなかったとなると手間と時間の無駄になってしまいます。申請や補助金の申請代行を検討される際に、対象となる事業主に当たるかどうかまず確認されるとよいでしょう。
実際に当社にご相談があった企業の例でいうと、確認すると大企業の子会社であったため、規模は中小企業だったものの、後述の「みなし大企業」にあたるため、申請対象にならない場合がありました。事前に判明したため書類作成を行わなかったことがあります。
なお、対象は法人だけでなく、個人事業主でも対象になります。
以下のいずれかにあてはまる中小企業が対象(ほかに組合なども対象)
業種 | 資本金 | 従業員 |
---|---|---|
製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業 | 5000万円 | 100人 |
小売業 | 5000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業 | 3億円 | 900人 |
ソフトウェア業または情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5000万円 | 200人 |
その他の業種 | 3億円 | 300人 |
これ以上の企業は大企業に該当するため、ものづくり補助金の申請対象とはなりません。
例えば、製造業の事業所であれば、資本金が3億円以下で、かつ、常時雇用する従業員が300名以上だった場合に、大企業と判断されます。
逆に、製造業で資本金が1億円、従業員が1000人の会社や、小売業で資本金1億円、従業員が30人であれば、中小企業に当たり申請が可能です。
資本金と従業員がどちらも規定数値を超えている場合のみ、大企業となるわけです。
ただし、中小規模の事業所であっても、以下の場合は対象となりません。
次回より詳細に説明していきます。
2016.01.04
いわゆる「ものづくり補助金」(もの補助)ですが、各年度により名称や事業目的・概要がそれぞれことなります。
<補助金の名称>
・平成25年度補正「中小企業・小規模事業者 ものづくり・商業・サービス革新事業」
・平成26年度補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」
・平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」
おおまかな内容は同様ですが、平成28年度に募集される平成27年度補正では、IoT関係の投資となると3000万円まで補助されるようになったのが特長です。
<事業の目的・概要>
・平成25年度補正「中小企業・小規模事業者 ものづくり・商業・サービス革新事業」
「ものづくり・商業・サービスの分野で環境等の成長分野へ参入するなど、革新的な取組にチャレンジする中小企業・小規模事業者に対し、地方産業競争力協議会とも連携しつつ、試作品・新サービス開発、設備投資等を支援します。」
・平成26年度補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」
「国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関やよろず支援拠点と連携して、革新的な設備投資やサービス・試作品の開発を行う中小企業を支援します。」
・平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」
「国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援します。」
→本年度は、よろず支援拠点が記載かれなくなり、生産プロセスの改善、小規模事業者といったキーワードが追加になっています。
参照元:平成27年度補正予算案の概要(PR資料)経済産業省
昨年度との採択基準の違いなども公募要領等をもとに確認することで、本年度の傾向が理解でき、採択率のアップにつながります。